小学生の学習

小学生が算数を楽しく勉強する方法を徹底解説【つまずきやすいポイントも紹介】

算数に苦手意識を持っている小学生は多いです。実は、適切な学習法を知れば、苦手は克服可能です。本記事では、算数が難しく感じる理由と、克服方法を紹介します。学年ごとの学習範囲と各学年の中でつまずきやすいポイントについても詳しく解説しています。

記事を読めば、算数を楽しく学ぶ方法がわかり、子どもたちの算数に対するモチベーションの向上が可能です。親子で一緒に取り組み、子どもの算数に対する理解度の向上につなげましょう。
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【学年別】小学生の算数の学習範囲

小学生の算数の学習範囲は、学年ごとに段階的に難易度が上がります。1~6年生の算数の学習内容は、基本的な数の取り扱いから始まり、徐々に計算技能や問題解決能力が必要な問題へ進みます。各学年で学ぶ内容は次の学年の学習に直接つながるため、一つひとつの段階をしっかりと理解することが重要です。

1年生

1年生の算数の学習範囲は、基本的な数の概念と計算能力の土台を築くことに焦点を当てています。子どもたちは数字に親しみ、日常生活で数を使う楽しさを知ることが重要です。具体的に扱う内容は、以下のとおりです。

  • 数と計算:数字の意味理解、10までの足し算と引き算
  • 図形の基礎:簡単な図形の模写や認識
  • 時間と日付:時計の読み方、曜日や月の暗記
  • 量と測定:長さや重さの比較、単位を使った測定
  • データの扱い:データの収集、簡単なグラフ作成と解釈

1年生の算数は、計算や図形などの算数の基礎を固めるために重要になります。

2年生

小学校2年生の算数のカリキュラムは、1年生の基礎を発展させ、より複雑な足し算と引き算を扱います。重要なのは、二桁の数字を用いた足し算や引き算の導入です。子どもの計算スキルが一段と向上します。以下は、2年生で扱う算数の学習内容です。

  • 二桁の数字の足し算・引き算
  • 時刻の読み方と計算
  • 簡単な掛け算と割り算の導入
  • 長さ、重さ、量の単位の理解と変換
  • 平面図形(正方形、長方形、三角形、円)の認識と特性
  • データの整理と簡単なグラフの作成

日常生活の時間管理、物の大きさや量の把握、空間認識能力、情報を視覚的に理解しやすくする技術を養う学習内容です。2年生で行う算数は、算数が少しずつ難しくなることに備えており、問題解決能力や論理的思考力の向上につながります。

3年生

小学校3年生の算数の学習範囲では、より複雑な計算技能や図形の基本的な理解が求められます。子どもたちに算数の概念を理解してもらい、日常生活での数の使い方を身に付けることが目的です。具体的な学習内容は、以下のとおりです。

  • 九九の完全な習得
  • 三桁の足し算と引き算
  • 簡単な掛け算と割り算
  • 時間の読み方と計算
  • 長さ、重さ、容量の単位変換
  • 平面図形の基本的な理解(正方形、長方形、三角形など)
  • データの収集と簡単なグラフの作成

3年生の算数の学習で、算数の基本的なスキルをしっかりと固め、日々の生活や今後の学習で必要とされる思考力を養います。

4年生

4年生の算数のカリキュラムでは、学習内容がより深まり、多くの新しい概念を学びます。具体的な学習内容は、以下のとおりです。

  • 小数の概念と計算方法
  • 一つの文章問題で複数の計算
  • 平均の計算
  • 角度や面積の計算
  • 文章問題の中で分数を使った計算

4年生での算数学習は、今までに培った知識をもとに、より高度な概念を勉強するための重要なステップとなります。

5年生

小学5年生の算数学習は、より複雑な計算技能と概念を学ぶ学年です。分数の計算や小数との計算が重要で、子どもたちは、思考力をより発展させる必要があります。具体的な学習内容は、以下のとおりです。

  • 分数の計算(掛け算・割り算)
  • 小数との計算(小数点の理解と計算方法)
  • 面積の計算(四角形、三角形、複合図形)
  • 立体図形の体積と表面積(立方体、直方体)
  • 角度の計算(直角、鈍角、鋭角の理解と計算)
  • 比率と比の理解(比の基本、比の計算)
  • 単位変換(時間、長さ、重さ、容量の変換)
  • データの収集と整理(グラフの読み取りと作成)

6年生

小学校6年生の算数の学習目標は、計算能力と論理的思考力を発展させることです。以下に具体的な学習内容をあげます。

  • 正負の数の基本的な理解と計算法
  • 分数の計算
  • 小数の計算
  • 割合の計算とその応用
  • 文章問題での利用率、割引率の計算
  • 図形の面積、体積の求め方
  • 比例と反比例の概念と問題解決
  • 統計的な問題:平均、中央値、最頻値の理解と計算

小学6年生では、文章問題を通じて割引率や利用率の計算に取り組み、日常生活で算数の活用法を学びます。日常生活の多くの場面での意思決定や問題解決に直接役立ち、中学校以降の数学学習の基礎となる重要な要素です。

小学生が算数でつまずきやすい項目

小学生が算数でつまずきやすいポイントを把握することは重要です。算数は一歩一歩の積み重ねが必要な科目であり、一つの概念が理解できないと、次のステップへ進むのが難しくなります。小学生が算数でつまずきやすい項目と、つまずきやすいポイントの原因と解決策について解説します。

掛け算(九九)

掛け算(九九)をマスターすることは、算数や数学において重要です。掛け算を覚えれば、速く、正確な計算ができますつまずきやすいポイントは、掛け算の暗記が不十分で計算に手間取る点です。1〜9までの数字を組み合わせて学ぶ掛け算は、子どもたちが算数を楽しく学べるように工夫されています。

「3x4=12」のように、簡単な数の掛け算から始め、徐々に難しい問題へと進めることをおすすめします。さまざまな教育手法が用いられ、視覚的な教材を使い、歌やリズムで覚えることもおすすめです。掛け算を学ぶことは、子どもたちが数に慣れ親しむ良い機会となり、後の学習の基礎となります。

くり上がり・くり下がり

くり上がりとくり下がりのある足し算・引き算は、小学校の算数で重要な計算方法ですが、つまずきやすい項目です。小学校の低学年でくり上がり、くり下がりの概念をしっかり理解し、正確に計算できることで、算数の基礎をつくります。

授業や家庭学習内での反復練習がおすすめです。算数のゲームや視覚的な教材を使い、子どもたちが楽しみながら学べる工夫をすることも効果的です。計算の基礎がしっかり身に付くと、高度な思考力が得られます。くり上がりやくり下がりの学習は、積極的に取り組みましょう。

割り算

割り算は、1つの数を他の数で等しく分ける計算方法です。小学校3年生で割り算の基本を学び、4年生で複雑な割り算を学習します。つまずきやすいポイントは、割り算の計算手順を忘れがちで、余りが出る問題で間違えやすいことです。割り算では、商や余りの概念が重要で、実生活のさまざまな場面で役立ちます。

具体的には、お菓子を友達と公平に分けるときに割り算を使うと便利です。割り算を学ぶ初期段階では、繰り返し引き算から始め、徐々に筆算の形式に進んでいくことが一般的です。ただし、0では割れないというルールは忘れやすいため注意しましょう。

分数

分数は算数の基本的な概念で、全体をいくつかの等しい部分に分け、一部を示す方法です。分数は、分子(上の数)と分母(下の数)で表され、両者の関係で値が決まります。分数の計算には、足し算や引き算、掛け算、割り算があり、計算方法は以下のとおりです。

  • 同じ分母の足し算・引き算:分子を足し引きする
  • 異なる分母の足し算・引き算:通分をして足し引きする
  • 掛け算:分子同士、分母同士をそれぞれ掛ける
  • 割り算(分数の除算):割る数の逆数を掛ける

つまずきやすいポイントは、分数の足し算や引き算の通分です。理解が複雑のため、苦手と感じる人が多くいます。 分数は、日常生活での割合や比率を理解するのにも役立ちます。料理のレシピで、材料の量を調整するときや、何かの割合を出すときに分数形式が用いられることが多いです。

小学校の高学年になると、分数の概念はさらに複雑になり、帯分数や不等式に関する問題も扱います。分数は算数や数学、日常生活の多岐にわたる場面で使われます。

割合

割合は、全体に対する部分の大きさを示す概念で、日常生活や学校の勉強において重要なスキルです。つまずきやすいポイントは、割合の基本的な概念が理解できず、問題文の情報から割合を導き出すのが難しい点です。対策として、以下の方法があります。

  • 具体的な例を使って割合を説明する
  • 日常生活で割合の使い方を紹介する
  • 簡単な問題を用いて割合の計算方法を教える

「クラスに40人の生徒の中で20人が女子の場合、女子の割合は全体の50%」と、具体例を用いて説明しましょう。

速さ

速さは、どれだけの距離をどれだけの時間で移動するかという関係から成り立ちます。速さを求める基本的な公式は「速さ = 距離 ÷ 時間」です。単位は主に「km/時」や「m/分」などで表します。公式を利用することで、日常生活の中で、具体的にどのくらいの速さで物事が動いているのかを知れます。

つまずきやすいポイントは、速さの問題で、距離・時間・速さの関係を混同しやすい点です。対策は、自動車や自転車の速さなど、日常生活の例を取り入れて説明することです。「自動車が1時間に100キロメートル進む場合、速さは100km/時と表します」と、具体例を用いましょう。

速さの計算では、距離や時間を適切に変換することもポイントです。自転車が15分で2キロメートル進んだ場合は、時間に換算し、速さを計算しましょう。


文章問題

文章問題は実際の生活状況を模倣した問題が多く、日常生活で算数がどのように役立つのかが、わかりやすくなっています。つまずきやすいポイントは、文章問題で問題文の情報を数式に落とし込むことが難しい点です。学年ごとに学習した内容の理解を深めて対策しましょう。

問題文には具体的な数値が示されるため、文章をよく読み、求められていることを正確に理解することも大切です。頭の中で問題文の情景を描くことで、問題が解きやすくなります。文章問題は算数のスキルだけでなく、読解力も求められ、総合的な学習能力を伸ばします。

小学生が算数を楽しく勉強する方法

小学生が算数の勉強でつまずく場合は、勉強を楽しく感じる方法を取り入れましょう。算数が楽しいと感じれば、自然と学びたい気持ちも強くなり、算数のスキル向上につながります。具体的な方法は、以下のとおりです。

  • 算数の学習ゲームを活用する
  • 算数の本を読む
  • 友達と競争をする

算数の学習ゲームを活用する

算数の学習ゲームを活用する方法は、子どもたちが楽しみながら算数のスキルを向上させる効果的な手段です。算数の学習ゲームの活用は、小学生に有効で、算数の基礎を固める上で重要な役割を果たします。算数の学習ゲームのメリットは、以下のとおりです。

  • 子どもたちの興味を引きやすい
  • 繰り返せるのでスキルが自然と身に付く
  • 競争要素があり、モチベーションが高まる
  • グラフィックやアニメーションで数の概念がわかりやすい

親と算数の学習ゲームを行うこともおすすめです。親が子どもの学習に積極的に関わると、子どもはさらに学習に対して前向きな姿勢を見せます。

算数の本を読む

算数の本を読むことも有効です。単純な足し算や引き算から始まり、時間や分数のようなやや複雑な概念までカバーします。算数の本がおすすめの理由は、以下のとおりです。

  • カラフルなイラストや図が多く使われ理解しやすい
  • 物語形式の本は読むだけで自然と算数の概念を理解できる
  • 算数のパズルやゲームの書籍は楽しみながら学べる

子どもが算数の各概念を年齢に応じて段階的に学べるよう、異なるレベルの書籍が豊富に用意されています。

友達と競争をする

友達と競争することは、算数を学ぶときに効果的です。友達と一緒に問題を解くことで、互いに刺激を受けながらモチベーションを保てます。具体的な方法は、以下のとおりです。

  • クイズ形式でお互いに問題を出し合う
  • 問題を解くスピードや正解数を競う

友達と競争することで、楽しみながら学習に必要な集中力や計算力を高められます。勝った人に小さなご褒美を用意すると、子どもたちのやる気をさらに引き出せます。

小学生の算数のよくある質問

小学生が算数を学ぶとき、つまずきやすく、親御さんも悩んでしまうことが多いです。小学生の算数のよくある質問は、以下のとおりです。

  • 親ができるサポートは?
  • 算数が得意な子の特徴は?
  • 算数のテストで良い成績を取るコツは?

親御さんからよく聞かれる質問について解説します。

親ができるサポートは?

親ができるおすすめのサポート方法は、以下のとおりです。

  • 定期的に子どもの学習進捗を確認する
  • 学習の目標設定を一緒に行い、達成時に褒める
  • 算数が得意な親や家族が直接教える
  • 家庭用の追加教材や学習アプリを使用する
  • 学校の先生や塾講師と連携しサポートを受ける
  • 日常生活で算数を使う楽しめる活動を取り入れる
  • 子どもの疑問は一緒に考えて、思考力を育む

適切なサポートを行い、子どもの算数の学習のモチベーションを上げましょう。

算数が得意な子の特徴は?

算数が得意な子どもたちには、共通の特徴があります。算数が得意な子の特徴がわかれば、子どもの学習方法を効果的に改善できます。算数が得意な子の特徴は、以下のとおりです。

  • 理論的思考能力が高い
  • 粘り強い性格で問題解決に挑むことを楽しむ
  • 数字に対する興味や好奇心が強い
  • 規則性や順序を理解しやすい
  • 数字や計算関連の記憶力が良い
  • 自己効力感が高い
  • 疑問を積極的に質問できる

子どもが算数に興味を持ちやすい環境を整え、苦手意識を克服するよう支援しましょう。

算数のテストで良い成績を取るコツは?

算数のテストで良い成績を取るためには、コツをつかんで効果的に学習する必要があります。良い成績を取るポイントは、以下のとおりです。

  • 定期的に復習し、定着させる
  • 積極的な質問で疑問を解消し理解を深める
  • 毎日の宿題で、習慣的に算数に触れる
  • タイマーを使い、一定時間集中的に問題を解く
  • ミスを繰り返さないように、間違えの原因を分析する
  • 過去のテストや模擬テストを解き、試験形式に慣れる

ポイントを押さえて毎日算数の学習を行えば、自然とスキルが向上します。テスト本番では、最大限のパフォーマンスが発揮可能です。

まとめ

小学生の算数学習は、1~6年生までの間にさまざまな項目が取り扱われます。学年ごとにカバーされる内容は異なり、基礎から応用まで段階的に理解を深めていきます。小学生が算数の問題でつまずきやすい項目は、以下のとおりです。

  • 掛け算(九九)
  • くり上がり・くり下がり
  • 分数
  • 割合
  • 速さ
  • 文章問題

つまずきやすい項目を克服するためには、日常的に練習することや、適切な学習方法を選ぶことが重要です。以下に算数を楽しく学習するためのポイントをあげます。

  • 算数の学習ゲームを活用する
  • 算数の本を読む
  • 友達と競争する

楽しく学習できれば、長期的に学習意欲を維持できます。良い成績を取るためのコツを把握した上で子どもをサポートし、成績アップにつなげましょう。

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